2020.05.08

DXプラットフォーム事業について

金子 陽三
代表取締役 兼 執行役員
金子 陽三

新型コロナウィルス感染症に罹患された皆様にお見舞い申し上げるとともに、医療従事者の方々をはじめ我々が日々生活を送ることができるインフラを提供してくださる皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。

本日開示致しました2021年3月期通期決算説明資料ならびに経営体制の変更に関するリリースに記載の通り、ユナイテッドの成長期待事業としてDXプラットフォーム事業を新たにセグメントとして切り出し、今後注力して参りますので、こちらのブログで本事業セグメントの事業と成長戦略の概要について、担当取締役として説明いたします。

全社の業績、経営方針、そして経営体制の変更に関する説明につきましては、早川のブログをご覧ください。

DXプラットフォーム事業に取り組む背景

2018年8月に開示した中期経営計画における「集中期」として、昨年度2020年3月期は事業ポートフォリオの整理を行い、2020年1月に成長期待事業と収益期待事業に事業の役割を分け、成長期待事業へ注力する旨の開示を行いました。

昨今、デジタルトランスフォーメーション(DX)に成功したグローバルのメガベンチャーの台頭や日本市場での成長を受け、日本企業のDXの必要性が謳われ、企業サイドもその必要性を感じているものの、DXを実現する人材の欠如という大きな社会課題があります。

その社会的なニーズの追い風を受けて、グループ会社でオンラインプログラミングスクール「TechAcademy」を提供するキラメックス㈱は順調に受講生数を増やし成長を遂げて参りました。また事業ポートフォリオ整理の一環で2月に新設分割した、アプリ・システム開発を行う㈱ブリューアスと連携し成長を志向する前提でおりました。

 そんな中、今回の新型コロナウィルスの世界的な蔓延が、我々の生活を一変させました。新型コロナウィルスは、いずれ医療従事者や研究開発者の皆様のご尽力のおかげで、ワクチンや対処法が広まり、感染拡大や症状悪化に歯止めはかかるようになると想定されますが、一方でwithコロナ時代の到来と言われるようにコロナ以前の生活にはもう戻れない・戻らないで「New Norm」と表される「新しい当たり前」の社会への変貌が現実のものになると考えます。

これまでのようにグローバルな競争に負けないための消極的なDXニーズではなく、企業の生き残り、存続をかけたトランスフォーメーションを日本のすべての企業が行わなければならない「待ったなし」の状況と言えます。そしてこれは、企業に限らず生活者一個人にも同じことが言えます。企業が社員に求めるもの、働き方、ライフスタイル、働く上でのコミュニケーション、あらゆることが一変します。これまでの延長線上ではなく、一人ひとりが変化を遂げていかなければいけません。

ユナイテッドのミッションは「挑戦の連続によりあたらしい価値を創り出し、社会に貢献する」です。これまでアドテクノロジー事業やコンテンツ事業で事業成長を遂げて参りましたが、内部的な状況変化(キラメックスの成長など)に加えて、この大きな社会変動のタイミングで、「企業のトランスフォーメーション」と「個人のトランスフォーメーション」を支援することで企業と個人の成長に資するべく、「DXプラットフォーム事業」に全力投球することを意思決定いたしました。

ユナイテッドのDXプラットフォーム事業について

ユナイテッドのDXプラットフォーム事業は、上述の「企業のトランスフォーメーション」と「個人のトランスフォーメーション」を実現するために「企業のDX支援」と「DX人材の輩出」から構成されます。

「企業のDX支援」とは、世の中の企業がDXを実現することができるようにユナイテッドグループが支援します。そしてそのデジタル・トランスフォーメーションを通じて、クライアント企業のビジネスモデルの変革、そしてそれによる事業の成長を実現することを目指します。

一方で、「DX人材の輩出」とは、個人に対してDX人材になるための機会やスキルアップの機会を提供し、世の中のDX人材を増やします。そしてDX人材を欲している企業のニーズを充足することを目指します。

ユナイテッドのDXプラットフォーム事業の事業ドメイン(事業領域)は複数に跨り、現在はキラメックスが提供する「個人向け教育」、「法人向け研修教育」、そしてブリューアスが提供する「アプリ・システム開発」を提供しておりますが、今後DX支援事業としてのコンサルティング・サービスやソリューション・サービス、そして人材サービスなどに取り組み、強化して参ります。

2021年3月期については、DXプラットフォーム事業セグメントの成長を加速するべく、本セグメントの体制強化を積極的に行います。キラメックスやブリューアスへユナイテッド社員の出向を促進した結果、現時点で本セグメントの所属人員は130名程度となり、すでに組織的にはユナイテッド最大のセグメントとなっております。市場の成長の追い風を受けながら組織規模に比して負けない事業規模に一気に成長させたいと思います。

これまでユナイテッドは様々な事業領域で新規事業・サービスに取り組んで参りましたが、今後の新規事業につきましては、DXプラットフォーム事業の領域、もしくは本セグメントの既存事業のさらなる成長に資する取り組みに集中して取り組むことといたしました(インベストメント事業は引き続き領域にとらわれず成長可能性の高いベンチャー企業に対して投資を行います)。

また様々な領域の企業様とのパートナーシップを通じ、事業領域の拡大や事業規模の成長スピードの向上を図るとともに、ユナイテッドのコアコンピタンス(競争力の源泉)を明確に磨き続けていきたいと考えています。

本事業セグメントの事業進捗、新規事業・サービスの開発状況、外部企業とのパートナーシップなどについては、随時進捗に応じて開示致します。

ユナイテッドはこれまで、フィーチャーフォンの広告代理事業・レップ事業を祖業と持ちながらも、スマートフォンの普及に併せてスマートフォン特化型の広告プラットフォーム事業、そしてコンテンツ事業・インベストメント事業等も含め、市場の変遷に対応しながら事業ポートフォリオを柔軟に組み替え、成長を遂げて参りました。

ダーウィンの言葉(違うと言われていますが)に「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」という格言があります。

まさに今我々が迎えている大変革期において、ユナイテッド自らが変化を遂げ、社会に貢献すべき貴重な機会に直面しております。

アドテクノロジー事業、コンテンツ事業に次ぐユナイテッドの中核事業を構築すべく、DXプラットフォーム事業に役職員一同全力を投じて取り組んで参りますので、関係各位の皆様におかれましては引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

※デジタル・トランスフォーメーション(Digital Transformation、略称「DX」)とは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること(経済産業省)

 

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